[ 悠 々 日 記 ]/ YUYUKOALAのブログ

コアラのように悠々と日々暮らしたいと考えている、とある人の日記です

朝日新聞に掲載されていた映画「サマーウォーズ」評論記事

24日の朝日新聞夕刊に、来週8月1日公開される
細田守監督の映画「サマーウォーズ」の評論記事が載っていました。
「日本映画独自の娯楽性の開拓に成功した」といった評価がされていました。
 

 

サマーウォーズ
少年の「現代的」冒険

 
 数学やコンピューターの操作については天オ的なのに、実生活ではどことなく自信なげな″理系少年″である健二が、同じ高校の憧れの先輩、夏希から奇妙な夏休みのバイトを頼まれる。当初は山間にある彼女の実家への帰省に同行してほしい、ということだったが、驚いたことに、自分が生まれ育った環境と正反対な大家族の前で夏希のフィアンセ役を演じる羽目に……。
 幼さの残る少年が波乱に富んだ夏休みの冒険を経て一人前の大人へと成長する……といった通過儀礼の物語と要約できる。ただし、ここでの″冒険″には現代的な味つけが加わる。本作の舞台となる世界では、様々な機能を完備したデジタル仮想都市に世界中の人々がアクセスすることで日常生活が営まれる。ところが、何者かが仮想都市の管理システム内に侵入、現実世界にまで深刻な危機をもたらす。夏希の家族と共にその阻止へと動くことこそ、健二にとっての″冒険″なのだ。
 本作では、仮想世界をできるだけ現実世界に近づけて描くというより、その仮想性をあからさまに示す戦略が採用される。ハリウッドを仮想敵とする際、仮想の現実化に必要なCG映像などの技術的洗練において日本映画はいつも敗北を喫してきた。そうではなく、仮想をどこまでもマンガ的に(?)具現化することで、むしろ仮想/現実の二元論が超越され、僕らのちっぱけな世界での戦いが壮大な世界でのそれへ、あるいは仮想として始まった恋愛が現実のそれへと接続されるのだ。
 前作「時をかける少女」に引き続き、細田守監督は、誰もが若き日々に体験する″夏休み″のほろ苦さを確実に画面に刻む一方、日本映画独自の娯楽性の開拓に成功した
 (北小路隆志・映画評論家)
 

8月1日から東京・新宿バルト9などで公開。

 
まだ公開前のため作品を見ていないので
ともかく早く映画を観たいですね。