アニメやドラマの違法なネット投稿問題が読売新聞で取り上げられる
4/1の読売新聞朝刊テレビ欄の囲み記事「モニター」で
「日本アニメ 違法ネット掲載次々」と題された、
中国のものと見られる違法な動画投稿サイトの現状を
取り上げた記事が掲載されていました。
読売新聞 2008年4月1日[モニター]
◆日本アニメ 違法ネット掲載次々
「これじゃあ商売になるはずがない」──NHK幹部が苦りきっていた。
「商売」とは、12月にも始める放送済み番組の有料インターネット配信のこと。きょう1日施行の改正放送法で認められた新業務だ。幹部の悩みは、中国のものと見られる動画サイト。放送直後の日本のテレビ番組が、中国語字幕を付されて丸ごと掲載されている。ユーチューブなど、欧米系の動画投稿サイトは、テレビ局が削除を依頼すれば応じるケースが多い。これとて、違法投稿とのいたちごっこだが、中国などのサイトは、まったくなしのつぶてだと言う。
違法掲載で目立つのは、特にドラマやアニメだ。「コンテンツ輸出大国を目指すというのなら、政府は著作権侵害対策に本腰を入れるべき」と、あるアニメ製作関係者は言う。
アニメは、1枚1枚の原画・動画を鉛筆で描く作品が多い。30分の映像を作るのに、絵を描くだけで100人以上の人手がかかることもある。アニメ会社が杉並区に集積しているのも、都心に比べて家賃が安く、低賃金の若者を確保しやすいことと無縁ではない。
深夜のJR中央線に乗れば、原画が入った茶封筒を後生大事に抱えて下請け会社との間を行き来する若者の姿が目につく。こうした若者の仕事の成果をかすめとる著作権侵害に打つ手がないとすれば、「コンテンツ立国」の掛け声も空々しく聞こえる。(清岡央)
記事の後段では、アニメ業界の若者に焦点を当てた
アニメの制作実態の現状にも触れられています。
こういった問題は制作現場にいる個々の関係者が
もっと声を大きくして問題点を強く訴えていかないと、
事態はなかなか好転していかないのかもしれませんね。