週刊文春でアニメ映画『鉄人28号 白昼の残月』が絶賛される
アニメ映画は、業界で絶賛されても世間に広く知れわたる作品は少ない。大人が話題にするのは、せいぜい宮崎アニメやディズニーぐらい。それは「アニメは子供が観るもの」という既成概念があるからだろうが、今川泰宏監督(45)の作品はその常識を覆すものだ。この春公開されるアニメ映画『鉄人28号 白昼の残月』は、その意味で大人にお勧めしたい監督の最新作である。
というわけで、発売中の週刊文春(3/8号)で
今川泰宏監督のアニメ映画『鉄人28号 白昼の残月』が
絶賛されていました。
熊井啓など社会派の映画監督をこよなく愛する今川監督は、ロボットアニメというアプローチから実写映画に勝るとも劣らない社会はアニメを完成させた。
戦争の“真実”を描いた映画の中でもこの作品はまさに白眉だろう。良識ある大人なら、アニメへの偏見をなくしてみるべき傑作である。
記事は作品の紹介と監督のインタビューなどと共に
こんな逸話にも触れていました。
しかし映画製作途上には多くの困難があったそうで、完成直後にはお蔵入りという話まであったという。
お蔵入りって…。
一体なぜそんな話が完成直後にでるのでしょうか。
たしかに興行面からみると
作品のテーマが重すぎるのかもしれませんが。
でも今月末からの公開になんとか漕ぎ着けたようです。
以下は記事中にあった監督のコメント。
「子供も観る映画だからこそ、深いテーマで作りたかった。僕が子供時代、初めて涙した物語は『レ・ミゼラブル』だったのですが、しっかりとしたテーマがあれば大人も子供も関係なく感動があるんだ、という証拠だと思うんですよ」
「鉄人28号は太平洋戦争で兵器として開発された禍々しい遺物です。操るものが正義か悪かでまったく違った二面性を見せる悲しい戦争の道具。そこをしっかり表現したかった」
「正太郎は戦争を知らない僕たち皆と同じ立場なんです。僕自身『戦争とは〜』なんてわかったようなセリフだけは言いたくない。ただ、“真実とは問いかけることにこそ、その意味もあれば価値もある”と僕は考えていて、それで、戦争を理解しようとすることそのものを大事にしようと考えたんです。もし戦争の真実を追うとすれば、この言葉に尽きるんじゃないかな」
「遣り残したことが沢山ある。それでも良い作品と評価してくれる人がいて、劇場公開までこぎつけられたのだから大満足です」