日本経済新聞での「聖地巡礼」特集が熱い感じ
10/8付けの NIKKEIプラスワン より。
熱烈ファンの「あの場所」巡り
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小説も含め、創作の舞台を訪れる熱心なファンはいる。新しいところでは、韓流ブームを巻き起こしたドラマ「冬のソナタ」のロケ地を訪ねて、海を越えていった女性ファンが代表例。ただ最近ではこうしたドラマだけでなく、バラエティー、実写ではないアニメやマンガ、果てはゲームソフトの舞台までもがあこがれの地となっている。
「そうそう、この角度」
松本市からJR大糸線で1時間以上北上した海ノ口駅。名古屋からやって来た30代の男性たちが、アニメ画像のコピーを片手に、同じアングルを探ってシャッターを押す。
このひなびた無人駅は、WOWOWで放映されたテレビアニメ「おねがい☆ティーチャー」「おねがい☆ツインズ」の舞台になった。2002年1月に始まった放映は03年10月で終了したが、今なお全国からファンを引き付ける。
駅舎には「海ノ口ノート」と記された記帳用のノートがファンの手で設けられ、37冊目に。週末ともなれば20人以上が書き込んでいるのが分かる。「1年ぶりに来ましたが、大感激で涙が出ます」などと思いがつづられている。
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遠来のファンの存在が、町おこしの動きに火をつけた例も。広島県三次市は、地元の妖怪物語を下敷きにアニメ化もされた「朝霧の巫女(みこ)」をきっかけに来訪者が急増したのをとらえ、昨夏には名所巡りのスタンプラリーを開催。タイトル名を付けた日本酒も発売された。
アニメやマンガは作品ごとに熱心な支持者が付いているようで、各地にこうした人気スポットが生まれている。3月に出版されたのが「聖地巡礼 アニメ・マンガ12ヶ所めぐり」(キルタイムコミュニケーション)。「新世紀エヴァンゲリオン」や「フルメタル・パニック?ふもっふ」などの舞台となった場所を取材、作品の画像と実地の写真を比較するなどしている。
最近のアニメやマンガは実在の場所をリアルに描き込む作品が増えており、ファンには「ここはどこか」といった謎解きの楽しみもあるようだ。インターネット上にはこうしたスポットを紹介するサイトが数多い。
ファンがそこまでのめり込むのはなぜか。著者の柿崎俊道氏は「作品を見る、DVDや関連グッズを買う、同人誌も集めると、すべてこなした揚げ句、最後に残った楽しみ方が体を動かすことだった」と解説。現地取材を振り返り、「観光地として整備されていない場所が大半なので、発見するのには本当に体力を使った」と苦笑する。
コアなファンにはたまらない場所だが、門外漢にはどうにも分かりにくい点は否めない。
だが、国際日本文化研究センターの白幡洋三郎教授は「食べるのに困らなくなった豊かな社会ゆえの現象。物見遊山だけが観光ではなくなってきた。分かる人には分かるというのは、実はより高次元の旅の楽しみ方だ」と肯定的に見る。
記事元(スナップショット)
なぜフルメタが「ふもっふ?」限定なのかイマイチ判らないが(失笑)、
いわゆる「聖地巡礼」を好意的に紹介していてイイ感じ。
このような「巡礼」が特に目立つようになったのは、
アニメでは「おねがい」シリーズの「海ノ口駅」周辺からなのだろうか。
実際に「聖地巡礼」する人は地元の人に迷惑が掛からないように行動する、
といった注意点が記事中にないのが気になるけど。