[ 悠 々 日 記 ]/ YUYUKOALAのブログ

コアラのように悠々と日々暮らしたいと考えている、とある人の日記です

朗読劇「電車男」後編レポ(その2)

(→続き)
ここからは賛否両論の独自演出も多々あるので、
端折りながら(実はよく思い出せないのもあるが)。
 
またしても実写映像。
エルメス」、今度は絵本を見ながら手話を練習中?
これはオリジナルの演出か。
 
その後、どういう流れだったのかは失念したが、
舞台中央に「エルメス」。
すると突然子供たちが出てきて、
なぜか「電車男」「エルメス」「スレ住人」「子供たち」で輪をつくって
ダンスダンスダンス。(統一感ゼロ、子供たちの勝手アドリブ?)
そして舞台してから客席に捌けていく。
一人だけ残った子供に、「エルメス」が手話で会話。
そしてその子供も舞台右そでに捌けていく。
演出意図は不明。(「エルメス」の手話を見せるためか?)
 
オリジナル演出の後、本編に戻る。
その後、物語は一挙にクライマックスへ。
 
電車男」が「エルメス」運転の車に乗って
秋葉原にPCを買いにいく。事実上のデート。
突如ゴムひもを持った黒子が出てきて
電車ごっこよろしく、自動車に乗った様子を演出。
台詞に合わせて黒子がゴムひもをくるくる巻きつけ
2人を急接近させるなど、なかなかコミカルで面白い演出。
 
食事後のプリクラのシーン。
エルメス」が「電車男」の腕を強引に引っ張っていく。
ここでもポラを持った黒子が出てきて(プリクラの機械の代わり)
 「顔、作ってください『ね』?」
で「電車男」の顔を強引に正面に向ける。コミカル。
そして黒子がポラをパシャッ!と撮ってプリクラを渡す。
(あの一連の黒子の中の人はいったい誰だったんだろう?)
 
いよいよ告白のシーン。
ここから一挙にシリアス&問題演出に。
言いよどむ「電車男」に「エルメス」が
はじめはやさしい口調で、そして次は強めの口調で励ましの言葉を。
 「頑張って!」
見てるこっちのテンションもあがる。
そして告白。
 「エルメスさんの事が好きです」
 
・・・
 
 「私も電車さんの事が好きです。だからこれからもずっと一緒にいてくれますか?」
 
原作を読んでいてもゾクゾクっときた。
 
(ここから独特の演出が)
するとスクリーンに突如実写版キタ━━!の荒らし。
実写自体に違和感を覚えざるを得ないのに、さらに
役者の演技ならいざ知らず、素人?の台詞ばかりだったので
はっきりいって思いっきり萎えた。
 
舞台に戻る。
最後のクライマックス。
電車男」の自宅近くまで戻ってきた二人。
 
別れ際に「エルメス」がいった台詞が手話で再現される。
そしてスクリーンに映し出される。
 
 「大人のキス出来る?」
 「入っていくから、驚かないでね」
 
あまりのことに客席を走っていく「電車男」。
すると、
それまでベンチ代わりに座っていた重そうなトランクを
黒子が持ち上げ、徐に開ける。
入っていたのは沢山のリンゴ。それがゴロゴロと転がって
何個も舞台下に落ちる。
舞台下から舞台上にリンゴを戻す「電車男」。
すると「エルメス」が舞台上から「電車男」に近づき
リンゴを戻すために舞台のほうも向いた瞬間。
 
ふたりは唇を重ねた。
 
そして帰っていく「エルメス」。 

みごとに客席から見えない構図だった。
そのためのリンゴの演出であり、
台詞を声に出さずに文字で見せるために、
それまでの「手話」の演出があったのかもしれない。

そして舞台はエンディングを迎えた。
 
 
目にあまった演出については触れるのをやめました。
原作ストーリー自体に「魅せる力」があったので、
あまり奇をてらい過ぎない、3月の前半程度の演出で
十分だったのだと思う。非常にもったいなかった。
サブストーリーのスレ住人たちの話も
解り難く散漫になってしまっていた。
なによりも、こどもたちと「キター」実写は不要だった。
結果、スクリーンが込み入りすぎて操作ミスをしていたのだから。
よかった点はBGMの生演奏とEDの生歌。
そして舞台上の5人と黒子の演技。
 
冒険的な朗読劇「電車男」。
点数は85点にマイナス20点で総合65点をつけます。
出演者・スタッフ・観客のみなさん、乙!ノシ