コアラ：２０００匹に避妊手術 繁殖し過ぎで 豪州

　オーストラリア南東部のビクトリア州政府は９月３０日、州西部の国立公園でコアラが繁殖し過ぎ、周辺の植物に影響が出ているとして、雌のコアラ約２０００匹に避妊のためのホルモン剤を埋め込む計画を明らかにした。

　一方、コアラの保護団体は、オーストラリアの東部沿岸地方では、都市開発の影響でコアラが絶滅の危機にあると警告している。

　コアラの避妊手術は５０万豪ドル（約４０００万円）をかけ、今後、１０週間で完了させる計画。実験では、最大で６年間、コアラの妊娠を防ぐことができるという。

　ＡＡＰ通信によると、同州のスウェーツ環境相は「コアラが自分たちの食料源を食い尽くしているところで個体数を管理することが、コアラの保護だ」と語っている。同州では、コアラの個体数の密度が非常に高い地域と個体数の減少している地域があるという。（シドニー共同）
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20041001k0000e040027000c.html