[ 悠 々 日 記 ]/ YUYUKOALAのブログ

コアラのように悠々と日々暮らしたいと考えている、とある人の日記です

朝日新聞編集委員がアキバの路上規制について論じていた

6/1の朝日新聞朝刊「補助線」というコラムで、
朝日新聞の安井孝之編集委員という方が、
近頃報じられる機会の多い、アキバの歩行者天国について
このように記事を書いていました。


アキバ路上規制を読み解く
文化と迷惑のバランス

編集委員 安井 孝之
 「アキバ」の歩行者天国で路上パフォーマンスがゴールデンウィークからほとんど消えた。アニメのキャラクターの服装で、歌ったり踊ったりする少女や、弾き語りや、楽器を演奏していたストリートミュージシャンの姿も少なくなっている。
(略)
 「アキバ」から世界に発信した「サブカルチャー」は世界的に注目され、麻生太郎衆院議員が06年の自民党総裁選の際に、秋葉原での街頭演説で音楽、ファッション、アニメが「日本のブランドを高めている」と集まった聴衆に向かって語り勝てたこともあった。

 その秋葉原に変化を起こしたのは、過激な路上パフォーマンス。歩行者天国自称グラビアアイドルの女性が下着を撮影させたりしたことで、カメラを持った若者が殺到し、混乱。他の路上パフォーマンスもエスカレートし、3月頃からは千代田区役所にも苦情が寄せられた。下着を撮らせていた女性は4月25日に都迷惑防止条例違反で逮捕、4月27日からは千代田区、地元の商店街、町会と警察が歩行者天国を合同でパトロールし始めた。
 使用許可を得ていない路上ライブは厳格に法を適用すれば、道路交通法違反となる。パフォーマンスの内容も受け止め方次第で「迷惑」となる。どこまで許すのかの線引きは難しく、今の秋葉原は取り締まり強化に傾いている状況だろう。

 ここ数年、秋葉原に人が集まるようになって、子供連れで歩きにくくなったという声や恐喝や万引きなどの犯罪も増えた。合同パトロール後は「車いすの人が歩きやすくなった」という意見も区役所には寄せられているという。
 そんな取り締まり強化の効用はわかるが、規制の強化が新しい文化や産業の芽を摘んでしまわないかと心配になる。文化や芸術は反権力から生まれたり、旧世代に目くじら立てられたりしながら生き残ったものが多い。ビートルズなどもそうだった。
(略)
 妹尾堅一郎東京大学特任教授は「アキバはアジア的なごった煮のような街。自己組織的に発展する街です」と指摘する。町衆を中心に栄えた神田に近く、お上の規制は「野暮」という風土もある。
 千代田区山口正紀・都市計画課長は「規制がちがちの街にしたいとは思わない。バランスが難しい」と言う。日本のキラーコンテンツ「アキバ」の試練のときである。


一般紙の経済面で、アキバの、
しかも路上パフォーマンス規制についての記事が載るとは
かなり意表を付かれた感じです。


アキバに足を向けることがさっぱり無くなったので
最近の変化を実感できていないのですが、
路上イベントがまったく無いアキバなんて
やっぱりアキバとしての最大の特色を捨てているようなものです。


かといって、行き過ぎたパフォーマンスは
やはり規制強化の口実になりかねず、難しいものです。


現地の人たちに解決策を委ねるだけでなく
非公式な集まりでいいので、パフォーマーの人たち同士で
自分たちがどのように振舞えば、理解を得られるのか
話し合いつつ、横のつながりの強化をしていくとかの
動きも、規制緩和のためには必要になんじゃないでしょうか。