読売新聞(福)記者のアニメレビュー
読売が誇るヲタ記者としてお馴染み(福)さんによる
今期新作アニメの紹介記事が夕刊とWEB版に掲載。
新作アニメ 意欲的な作品 目白押し
4月にスタートする新アニメ番組は、ロボットものの意欲作やアニメファン以外の視聴者を意識した新たな試み、実力派監督による子ども向け作品など、話題作が目白押しだ。主な番組の見どころや制作者の意気込みなどを紹介する。(福田 淳)http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/tv05041201.htm
取り上げた作品は順に、
- 「交響詩篇エウレカセブン」
- 「創聖のアクエリオン」
- 「ハチミツとクローバー」
- 「ツバサ・クロニクル」
- 「ガラスの仮面」
- 「スピードグラファー」
- 「極上生徒会」
- 「甲虫王者ムシキング〜森の民の伝説〜」
- 「ふしぎ星の☆ふたご姫」。
その中で関係者の話を聞いているのが4作品。
「交響詩篇エウレカセブン」の竹田プロデューサー(毎日放送)
毎日放送の竹田青滋(せいじ)プロデューサーは、「ベースになっているのは、1960〜70年代の米国サブカルチャー文化。入り口はロボットアクションだが、戦争や宗教など深いテーマも表現し、さまざまな楽しみ方ができる作品にしたい」と抱負を語る。
「ハチミツとクローバー」の金田編成副部長(フジテレビ)
一方、フジテレビは、アニメを番組の1ジャンルではなく、映像表現の一手段としてとらえた放送枠「ノイタミナ(NOITAMINA)」(木曜深夜0・35)を新設する。「アニメーション(ANIMATION)」を逆さに読み、従来のテレビアニメの常識を覆したいという思いを込めた。同局編成部の金田耕司副部長は、「現在のテレビアニメは、子ども向けとファン向けに二極化してしまい、普通の視聴者が普通に楽しめるアニメが少ない。テレビの映像ソフトとして、『トリビアの泉』のように、深夜からゴールデンタイムに進出できるような作品を作っていきたい」と狙いを説明する。
アニメ化に当たっては「虫同士の戦いだけではなく、普通の人間の心情を描いていきたい」と、オリジナルストーリーを展開することに決めた。「ポポが何も分からない状態で旅立つのは、今の過保護な子どもにも通じる。ポポを取り巻く敵味方のドラマをしっかり描き、自然界の命の尊さ、弱肉強食の厳しさも表現できれば」
「ふしぎ星の☆ふたご姫」の佐藤順一総監督
佐藤総監督は、「新しいプリンセス像が成立させられるのでは」と話す。性格も、おっとりした姉のレイン、おてんばな妹のファインと、女の子が身近に感じられるよう工夫した。「何もかも不思議にしてしまうと、結局何も不思議ではなくなってしまう。軸足を現実に置かないと難しい。舞台も現代の日本にしたかったが、既存の作品との差別化を考えた。2人が声をそろえてしゃべる場面を増やして、双子ならではのかわいさが出せたら」
なお、本紙では5枚の写真付きで紹介している。(エウレカセブン、ハチミツとクローバー、スピードグラファー、ムシキング、ふたご姫)